開発のヒント

周辺機能、I/O、メモリ

内蔵温度センサ

STM32マイコンには、温度センサが内蔵されています。シリコン上の温度を電圧に変換して、内蔵A/Dコンバータで測定することが可能です。

マイコン内部のシリコン上の温度と周辺温度は、さまざまな要因で1対1に対応しませんので、あくまで、シリコン上の温度を測定するセンサです。使用例としては、マイコンの動作温度のチェックといった用途が挙げられます。

データシートに記載されているスペックの誤差は比較的大きいですが、実際はマイコン出荷時に既定温度で測定した値がレジスタに保存されており、その値を目安に、ユーザが実測値を較正できるようになっています。

例えば、STM32F091の場合、製品出荷時に、30℃と110℃の時のA/Dコンバータの測定値をTS_CAL1とTS_CAL2に格納しています。ユーザは、この値を参考にして、実際のA/Dコンバータの測定値と温度の相関を計算することができます。

(較正方法の詳細はアプリケーション・ノートAN3964をご参照ください。)

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