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STマイクロエレクトロニクス、コードレス家電、モバイル・ロボット、産業用ブラシレス・モータの制御に適した新しいゲート・ドライバを発表
2025年6月3日

STマイクロエレクトロニクス(NYSE:STM、以下ST)は、3相ブラシレス・モータ向け高集積ゲート・ドライバの次世代製品となる「STDRIVE102H」および「STDRIVE102BH」を発表しました。同製品は、コンスーマ / 産業用機器の性能、効率および経済性の向上に貢献します。
1シャント制御用のSTDRIVE102Hと3シャント制御用のSTDRIVE102BHは、どちらも6V~50Vの動作電圧範囲を備え、2本のアナログ・ピンを介して簡単に駆動電流を設定できます。簡単な抵抗分圧にて外部MOSFETに供給されるゲート駆動電流をプログラムできるため、パワー段の性能を最適化できます。ゲート抵抗を使用することなく、スイッチング時のスルー・レートの調整が可能になります。低電流のスタンバイ・モードによりバッテリを効率良く長持ちさせることができるため、コードレス電動工具 / 白物家電、電動自転車、モバイル・ロボット、産業用ドライブに適しています。
ハイサイドMOSFETの100%のオン状態を維持できるチャージ・ポンプ回路が集積されているため、PWM(パルス幅変調)の100%のデューティ・サイクルを必要とする機器の設計を簡略化できます。また、このチャージ・ポンプ回路により、ハイサイドMOSFETとローサイドMOSFETをまったく同じゲート・ソース間電圧で駆動できるようになるため、パワー段の動作のバランスを取ることができます。さらに、低ドロップアウト(LDO)レギュレータを集積しているため、ドライバのローサイド回路に12V、アナログ・フロントエンド(AFE)に3.3Vを供給しているにも関わらず、外部周辺回路への電力供給も実現できます。
さらに同製品は、電気的障害や熱的障害に対する幅広い保護機能も備えています。低電圧ロックアウト(UVLO)とサーマル・シャットダウンに加え、ハイサイドMOSFETとローサイドMOSFETの両方のドレイン・ソース間電圧(VDS)をモニタできるため、過電流保護の冗長性が確保されます。いずれの保護メカニズムでさえトリガされると高速フォルト信号が即座に反応し、システムの安全性が強化され、信頼性も向上します。
評価ボード「EVLDRIVE102H」および「EVLDRIVE102BH」を使用すると、ベクトル制御(FOC)や6ステップ・モーション制御など各種方式を使用したシステムを迅速に開発することができます。モータの逆起電力検出機能を内蔵し、精度向上のため位置センサを搭載したモータ用の入力も備えたこれらの評価ボードは、STM32 Nucleoホスト・マイクロコントローラ・ボードを接続するための標準ヘッダを提供します。また、モータ制御ソフトウェア開発キット(MCSDK)「X-CUBE-MCSDK STM32」は、モータを起動し、動作させるために必要なツールやコードを開発者に提供し、アプリケーション開発の期間短縮に貢献します。
STDRIVE102H / STDRIVE102BHは現在量産中で、QFNパッケージ(5 x 5mmまたは6 x 6mm)で提供されます。単価は、1000個購入時に約1.20ドルです。
詳細については、ウェブサイトをご覧ください。
STM32は、STMicroelectronics International NVもしくはEUおよび / またはその他の地域における関連会社の登録商標および / または未登録商標です。
STDRIVEは、STMicroelectronics International NVもしくはEUおよび / またはその他の地域における関連会社の登録商標および / または未登録商標です。STDRIVEは米国特許商標庁に登録されています。
STマイクロエレクトロニクスについて
STは、約50,000名の従業員を擁し、包括的なサプライ・