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ARMベース・マイコンSTM32が10億個、セキュア・マイコンST33が5億個の累積出荷数を達成

・スマートかつセキュア製品を実現する先進的マイコン

2015年12月9日

多種多様な電子機器に半導体を提供する世界的半導体メーカーであるSTマイクロエレクトロニクス(NYSE:STM、以下ST)は、ARM® Cortex®-M搭載の汎用32bitマイクロコントーラ(マイコン)であるSTM32の累積出荷数が10億個に、ARM SecurCore® SC300プロセッサ搭載セキュア・マイコンであるST33の累積出荷数も5億個に到達したことを発表しました。

STは、早い段階で汎用32bitマイコンにARMプロセッサを採用することを決断し、STM32ファミリをリリースしました。同製品ファミリには、アダプティブ・リアルタイム・アクセラレータ(ARTアクセラレータ)や豊富な内蔵ペリフェラルなど、性能を向上させる革新的な技術が生かされており、業界で最も充実した32bitマイコン・ファミリの一つになっています。ペリフェラルには、低消費電力で高性能なアナログ機能や、DSP拡張機能があります。これまで出荷された10億個以上のマイコンは、産業、コンスーマ、IoT、モバイル、ヘルスケア、フィットネス、ウェアラブルなど、さまざまなアプリケーションに採用されています。また、STM32ファミリの幅広いラインアップは、超低消費電力から高性能の内蔵コンピューティング・エンジンまで、演算に関する多様なニーズに対応しています。

多機能かつ低コストな開発ボードである「STM32 Discovery Kit」や「STM32 Nucleo」および拡張ボードを含む、包括的な開発エコシステムにより、STM32ファミリの採用が増加しています。これまで出荷された開発キットおよび開発ボードは約70万個にのぼり、使いやすい無償ソフトウェア開発ツール「STM32Cube」、「STM32 Open Development Environment」の他、多数のパートナー企業製ツールで補完されます。STM32用開発エコシステムの多様性・利便性・経済性は、多数の大学のプログラムでSTM32ファミリが採用されている一因となっています。

ARM社のCPUグループ ジェネラル・マネージャであるJames McNiven氏は、次の様にコメントしています。「当社の技術が10億個以上のマイコンに内蔵されていることを考慮すると、STによるARMベース・マイコンの普及規模には感嘆します。しかし、規模は1つの要素にすぎません。現在、STは600品種におよぶ多様なARMベース・マイコンを提供しています。『スマート』かつ『コネクテッド』な世界が拡大する中で成功を収めるためには、多くの用途に使える製品ファミリをグローバル市場で提供していくことが不可欠です。」

STは、ARM Cortex-Mに加え、多数のARMプロセッサを、汎用マイコン、セキュア・マイコン、スマート・インダストリーおよびスマート・ホーム向けのシステム・オン・チップにまで、幅広い製品に採用しています。セキュア・マイコンであるST31 / ST33ファミリは、全製品がARM SecurCoreプロセッサ(ST31 : SC000、ST33 : SC300)を採用しており、携帯電話、銀行カード、M2M、電子IDドキュメント向けのEmbedded Secure ElementやNFC SIMなどの様々なアプリケーションに対応します。

STのエグゼクティブ・バイスプレジデント 兼 マイクロコントローラ・メモリ・セキュアMCUグループ ジェネラル・マネージャであるClaude Dardanneは、次の様にコメントしています。「STとARM社は緊密な関係を構築しており、長年にわたり、両社だけでなく、拡大する技術エコシステムにメリットをもたらしてきました。ARM社のIPの採用により、STは、お客様の声に耳を傾け、最適なシリコン・ソリューションの提案に向けたST所有の技術に注力することができます。」

STM32 Nucleoや付属ソフトウェア開発ツールのARM mbed™での使用を可能にするARM mbed™ IoT Device Platformへのサポートなど、STとARM社は引き続き、新しいテクノロジーの実現に向けて協力します。