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8/16bitマイコンの置き換えに最適な超低コストの汎用32bitマイコン「STM32C0シリーズ」を発表

・汎用32bitマイコン「STM32ファミリ」で最も低コストの最新シリーズ
・STの10年間の長期製品供給保証プログラム対象製品として量産出荷中

2023年1月12日

多種多様な電子機器に半導体を提供する世界的半導体メーカーのSTマイクロエレクトロニクス(NYSE:STM、以下ST)は、汎用32bitマイクロコントローラ(マイコン)「STM32ファミリ」の新製品「STM32C0シリーズ」を発表しました。同製品は、STM32ファミリにおいて最も低価格のシリーズで、STM32マイコン・ユーザの拡大に貢献します。

STM32マイコンは、世界各地で多くの産業機器、医療機器、およびコンスーマ機器に搭載されています。数千におよぶ製品型番が存在するため、機能・性能、コスト、および市場ニーズに応じて最適な製品を選択可能です。

STM32C0シリーズは、生活家電産業用ポンプファン煙感知器など、一般的によりシンプルな8bit / 16bitマイコンが使用される機器を対象にしており、安定した供給を考慮しています。また、最新の32bit設計により、全体的なコストと消費電力を抑えつつ、高速応答、拡張機能、ネットワーク接続などを実現しています。シンプルなエントリ・クラスの製品であるとともに、開発ツールやソフトウェア・パッケージ、幅広い開発者コミュニティへのアクセスなどを含む包括的な開発エコシステムも無償で提供されているため、新規ユーザでも32bitマイコンを簡単に導入可能です。

STのSTM32マーケティング・ディレクターであるDaniel Colonnaは、次のようにコメントしています。「次世代のスマート家電や産業用コントローラは、使いやすく、価格競争力に優れ、安定供給が確保されていなければなりません。エントリ・クラスのSTM32C0シリーズは、これらの要件を満たすことで、8bit / 16bitアプリケーションにおける魅力的な選択肢となります。また、広範かつ強力なSTM32開発エコシステムにより、さらなる付加価値を提供します。」

STM32C0シリーズは現在量産出荷中で、STの産業用製品向け10年間長期製品供給保証プログラム(毎年起算日更新)の対象製品です。簡単な取り扱いや、超小型サイズ、薄型など、さまざまな特徴を備えた9種類のパッケージ・オプションが提供されています。

技術情報

STM32C0シリーズは、設計者がより低コストでより多くのことを行えるように設計されています。外部電源接続ピンが1組のみの小型かつ低コストのパッケージで提供されるため、アプリケーションで使用できるI/Oピンが増えるとともに部品コストの削減に貢献します。また、高精度(±1%)クロックを内蔵しているため、外付け発振回路が不要です。

STM32C0シリーズは、STM32G0シリーズとピン配置互換性があるため、より要求の厳しいプロジェクトにおいて簡単に移行することが可能です。

また、1.7MSPS A/Dコンバータと16bitオーバー・サンプリング用ハードウェア、モータ制御などのアプリケーション用の高機能制御タイマを含む複数のタイマなど、最新のペリフェラルも集積されています。

STM32C0シリーズは、STM32プラットフォームを活用して、アプリケーションの性能・効率向上に貢献するDMA(ダイレクト・メモリ・アクセス)チャネルを提供します。最大動作周波数は48MHzで、44DMIPSの命令スループットと114CoreMarkの性能 / 効率を発揮し、Runモードでの消費電流はわずか80µA/MHzです。

設計者は、高く評価されているSTM32開発エコシステムも活用することができ、低コストのSTM32 Nucleoボード「NUCLEO-C031C6」や、2種類のディスカバリ・キット「STM32C0116-DK」および「STM32C0316-DK」が提供されています。また、マイコンの初期化コード自動生成ツール「STM32CubeMX」や、Microsoft Azure RTOS、ハードウェア抽象化レイヤ(HAL)やロー・レイヤ(LL)ライブラリを含むSTM32CubeC0ソフトウェア・パッケージといったソフトウェア・リソースも提供されています。

 STM32は、STMicroelectronics International NVもしくはEUおよび / またはその他の地域における関連会社の登録商標および / または未登録商標です。STM32は米国特許商標庁に登録されています。
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