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IoT機器の開発向けにSTM32マイコン用 Sigfox™通信組込みソフトウェアを発表

2018年2月27日

STマイクロエレクトロニクス(NYSE:STM、以下ST)は、STM32マイクロコントローラ(マイコン)のソフトウェア開発エコシステムを拡充するSigfox™パッケージを発表しました。同パッケージは、IoT機器の長距離・省電力無線通信機能の開発を簡略化し、柔軟性を向上をさせます。

この新しいX-CUBE-SFOXパッケージは、STのB-L072Z-LRWAN1 Discovery Kitと共に使用することができます。組込みソフトウェアI-CUBE-LRWANによりLoRaWAN™を利用できる同開発キットに、Sigfoxパッケージを追加することで、確立された省電力広域ネットワーク(LPWAN)技術の両方を1つのハードウェアで使用することができます。開発者は、2つのプロトコルを搭載した製品もしくは、いずれか1つを搭載した製品を開発できます。また、同開発キットは、村田製作所製のCMWX1ZZABZ-091モジュールを採用しています。STM32L072マイコンとSemtech社製のSub-GHz無線トランシーバSX1276が搭載されているこのモジュールには、Arduinoコネクタを利用して、センサなどのIoT機器向け機能を追加実装することができます。

X-CUBE-SFOXは、STM32L0シリーズ用のSigfoxライブラリおよびアプリケーション・サンプル一式を備えているだけでなく、STM32ファミリの他のマイコンへ移植することも可能です。STM32ファミリには、超低消費電力ラインから高性能ラインまで700品種以上がラインアップされているため、開発者は卓越した柔軟性を活用し、基本通信機能、無線通信信号の検出、GPSを使用しない位置情報の取得など、Sigfoxのサービスを利用するIoT機器の性能および機能を最適化することが可能です。また、このソフトウェアはメモリ使用量が少なく、効率的にCPUを利用できるため、必要なシステム・リソースを最小限に抑え、部材コストと消費電力の低減が可能です。

X-CUBE-SFOXパッケージは、 www.st.com/x-cube-sfox から無償でダウンロードできます。B-L072Z-LRWAN1 Discovery Kitは現在入手可能で、価格は約46.50ドルです。

注記
Sigfoxネットワークは、地球上の合計320万平方キロメートルをカバーし、36ヶ国(内17ヶ国は国内全域を網羅)で利用されています。X-CUBE-SFOXパッケージに含まれるSTのSigfoxスタックは、ゾーン1、2、4の認証を取得済みのため、欧州27ヶ国、オマーン、南アフリカ、イラン、ケニア、米国、ブラジル、メキシコ、カナダ、コロンビア、ペルー、ニュージーランド、オーストラリア、シンガポール、台湾などの地域で、製品の試験と認証を効率的に実施することができます。