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IoT機器の小型化・長寿命化に貢献する新しいSTM32L4マイコンを発表

2018年11月8日

STマイクロエレクトロニクス(NYSE:STM、以下ST)は、さまざまな機能セットを小型パッケージに集積した、新しいマイクロコントローラ(マイコン)のSTM32L412およびSTM32L422を発表しました。超低消費電力技術と優れた性能を特徴とする両製品は、コスト要求の厳しいコンスーマ機器、産業機器および医療機器に適しています。

STM32L412およびSTM32L422の優れた柔軟性は、システム設計で課題となるCPU性能、消費電力、サイズまたは部材コストなどを解決することができます。また、小容量Flashメモリ(64KBまたは128KB)に加え、STのFlexPowerControl(FPC)やArm® Cortex®-M4プロセッサ(80MHz)を搭載しており、効率および性能に関してEEMBC®(1) ベンチマークでクラス最高のスコアを記録しています。273 CoreMark®というスコアは、スマート・センサやウェアラブル機器において高速処理が可能であることを示しており、167 ULPMark™-PP、447 ULPMark-CPというスコアは、優れた電力効率を備えていることを表しています。

開発者は、複数の省電力モードなどの機能を活用してバッテリ寿命を最大化するとともに、ベンチマークにより証明された優れた性能を活かし、競争力のある製品を開発できます。また、各種アナログ・ペリフェラル(同時サンプリング可能な2ユニットのA/Dコンバータ、コンパレータなど)機能を内蔵しており、センサや心拍数モニタに最適です。さらに、複数のパッケージ・ラインアップ(LQFP32 : 5 x 5mm、WLCSP36 : 2.58 x 3.07mm)を用意しており、部品点数と基板面積の削減が可能です。

動作温度は、標準温度対応品(-40°C~85°C)と、産業・医療機器向けに過酷な環境下で使用可能な高温対応品(-40°C~125°C)から選択することができます。また、Flashメモリの誤り訂正符号(ECC)とSRAMのパリティ・チェック機能により、システムの安全性が向上します。そのほか、Quad-SPIインタフェースにより、外部メモリを追加することができるとともに、制御および通信用に豊富なペリフェラルを搭載しています。

STM32L412およびSTM32L422は、STのDynamic Efficiency技術によって消費電流を28µA/MHzまで低減できるため、高性能のスマート・メータを実現できます。内蔵A/Dコンバータ、低消費電力モード時も動作可能なバックアップ電源ドメインのタンパ検出機能、真乱数発生器(TRNG)に加え、強化されたSTM32L422のAES-256暗号化機能により、高精度かつ強固な保護機能を実現します。

さらに、ソフトウェア・パッケージであるSTM32CubeL4や、初期設定コード生成 / 消費電力計算用GUIツールであるSTM32CubeMXなどを含む、STM32開発エコシステムを活用することで、新しいシステム開発を迅速に開始できます。そのほか、STM32L412(64ピン)およびスイッチングDCDCコンバータを搭載したNUCLEO-L412RB-Pと、STM32L412(32ピン)を搭載したNUCLEO-L412KBの2種類の新しいSTM32 Nucleoボードも用意されています。また、STM32L412およびSTM32L422は、その他のSTM32ファミリの製品と同様に、10年間の製品供給保証の対象です。

STM32L412およびSTM32L422は現在量産中です。最大128KBのFlashメモリを内蔵し、32ピン~64ピンのパッケージで提供されます。STM32L412K8U6(パッケージ : QFN-32、Flashメモリ:64KB)の大量購入時の単価は約1.51ドルです。

詳細については、www.st.com/stm32l4x2をご覧ください。

STM32は、STMicroelectronics International NVもしくはEUおよび / またはその他の地域における関連会社の登録商標および / または未登録商標です。STM32は米国特許商標庁に登録されています。

(1)EEMBC:エンベデッド・マイクロプロセッサ・ベンチマーク・コンソーシアム(Embedded Microprocessor Benchmark Consortium)