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持続可能な製品の設計を簡略化するSTM32マイコン向けUSB Type-C PDソフトウェアを発表

2022年12月6日

STマイクロエレクトロニクス(NYSE:STM、以下ST)は、USB Type-C® ポート保護ICおよびSTM32インタフェースIPのポートフォリオを拡充するソフトウェア・パッケージ「X-CUBE-TCPP」を発表しました。このソフトウェア・パッケージは、USB Power Delivery(PD)規格に準拠した製品の設計簡略化に貢献します。

最新のUSB PD Revision3.1規格では、従来の5V / 0.5Aから最大48V / 5A(240W)までの動作モードをサポートしており、高電力化によって革新的な製品設計を実現します。また、EUにおいて、電子廃棄物の削減を目的にスマートフォンやタブレット、カメラといったモバイル機器の充電端子をUSB Type-Cに統一する合意がなされたように、サステナビリティに関する新たな法規制への対応にも貢献します。USB PDは、モバイル・バッテリやスマート・スピーカー、PC周辺機器、通信機器、医療機器、POS端末、産業用ディスプレイ、バッテリ駆動の組込みアプリケーションなど、幅広い機器に最適です。

X-CUBE-TCPPは、STM32Cube開発エコシステムを使用した開発を簡略化します。また、STのUSB Type-Cポート保護IC「TCPP01-M12」(シンク・アプリケーション向け)、「TCPP02-M18」(ソース・アプリケーション向け)、および「TCPP03-M20」(デュアル・ロール・パワー・アプリケーション向け)用のライブラリを提供します。

TCPP01-M12TCPP02-M18、およびTCPP03-M20は、STM32G0、STM32G4、STM32L5、およびSTM32U5マイクロコントローラ(マイコン)などに搭載されたSTのUCPD(USB Type-C / PD)インタフェースIPと連携して機能し、最大20V / 5A(100W)の標準電力範囲においてUSB PDに対応します。このように、マイコンとポート保護ICでUSB Type-Cの実装を分割することで、コスト削減や設計の簡略化、基板面積の最小化に貢献する2チップ・ソリューションが実現します。STM32マイコンは、ホスト・マイコンとしても機能します。

また、X-CUBE-TCPPは、Power Delivery PHYを搭載していないSTM32マイコンを使用した開発にも対応するため、USB Type-C規格への準拠を簡略化します。

シンク・アプリケーション開発では、X-CUBE-TCPPと「X-NUCLEO-SNK1M1」機能拡張ボード、およびコードを実行する任意のSTM32マイコンを搭載したSTM32 Nucleo-64開発ボード(NUCLEO-G071RBNUCLEO-G474RENUCLEO-L412RB-P)を使用することで、開発期間を短縮することができます。

ソース・アプリケーション開発には、X-CUBE-TCPPと「X-NUCLEO-SRC1M1」機能拡張ボードに加え、任意のSTM32 Nucleo-64開発ボード(PD非対応)もしくは、NUCLEO-G071RBまたはNUCLEO-G474RE(いずれもPD対応)を使用可能です。

Power Delivery対応デュアル・ロール・パワー(DRP)アプリケーション用のライブラリには、「X-NUCLEO-DRP1M1」機能拡張ボードおよび、NUCLEO-G071RBまたはNUCLEO-G474REを使用します。

3つの機能拡張ボード「X-NUCLEO-SNK1M1」、「X-NUCLEO-SRC1M1」、および「X-NUCLEO-DRP1M1」は、USB Implementers Forumの認証取得済みで、USB Type-C / PD仕様に準拠していることを示すテストID(TID)が付けられています。これにより、その他の認証取得済み機器との相互接続が保証されています。機能拡張ボードのTIDは、それぞれX-NUCLEO-SNK1M1(TID 5205)、X-NUCLEO-SRC1M1(TID 7884)、X-NUCLEO-DRP1M1(TID 6408)です。

X-CUBE-TCPPソフトウェア・パッケージは、STのウェブサイトまたはGitHubから無償でダウンロード可能です。

STM32は、STMicroelectronics International NVもしくはEUおよび / またはその他の地域における関連会社の登録商標および / または未登録商標です。STM32は米国特許商標庁に登録されています。
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